1960年代頃のデンマーク製スタンドランプ
細く華奢であるが実用性とヴィンテージの風合いをしっかりと楽しむことが出来る。
支柱をスライドさせて高さを変えられるシェードはアームとの接合部、首の部分を曲げて角度の調整も可能となる。その首の部分にType 298と刻印があり、こちらはおそらく個体の識別よりもパーツの製造番号か何かでしょうか。しかし同様のパーツはデンマーク屈指の照明メーカーであるFog &Morupの製品にも使用されているようで、おそらくこちらの個体も同一メーカーの製品ではないかと推測をしています。が、まだはっきりとは分かっていません。
支柱と接合金物には真鍮を、シェードは塗装されたアルミニウム、アームの黒い部分には硬質プラスチックを使用してモダンでスタイリッシュな佇まい。また配線コードは支柱の中を通して隠すのではなく、たらんと垂らすことで無機質な造形の中にルーズなラインが対比として生まれている。単純に機構の都合による設計かもしれないが、この対比こそが全体のリズムとなり調和となっているようにも感じられるため、きちんと注目しておきたいと思います。
ソケットパーツとon/off切り替えスイッチはオリジナルコンディション
配線コードとコンセントプラグは国内にて新規に交換済み
E26電球対応、最大60Wまで、LED電球の使用をお勧めしています
(電球はお客様にてご用意ください)
・サイズ詳細
全体のサイズ;最大直径250㎜(土台部分) 高さ1460㎜
シェードサイズ;直径約150㎜ 高さ220㎜
Condition
真鍮金物は可能な限り磨き直しました。
シェードは既に塗装が擦れて薄くなっている部分もあり、表面の汚れなど落とせる範囲でクリーニングをするに留めました。
支柱とシェード、土台には小傷、打ち傷なども散見できます。使用感はありますが汚い感じはなく、古いものの味わいとして十分に楽しんでいただけると思います。
一点、細かなパーツですがシェードから配線コードを逃がすためのプラスチックの黒い部品にもともと破損がありました。
こちらは先端がボルト形状でシェード内部にてナットで締めて固定されます。主にコードが引っ張られた際に電極に負荷が掛からないように、コードをこのパーツ部分にて固定する役割を担っています。このパーツのボディとボルト部が折れてしまっていました。
新しい部品で代用することも考えましたが、デザインや雰囲気が変わってしまうことを懸念し、あえて壊れたパーツを修理して再使用しています。(ボディに深く溝を掘って、取れてしまったボルト形状部分を埋めて圧着しました)
エポキシ樹脂接着剤にて強固に圧着したため簡単には取れませんが、ナットを強く締めすぎるとおそらくかなりの確率で外れます。ナットは強く締める必要のない箇所ですので、これだけお気を付けください。
ご不明点などはご案内しますのでお気軽にお問合せください。